視能訓練士 国家試験 過去問 第56回 解説つき20問
解剖・視路
右視索の障害で起こるのはどれか。
正答:左同名半盲
視交叉より後ろの片側の障害では、反対側の同名性の視野欠損が起こる。視索の障害は同名半盲が典型。
房水で正しいのはどれか。
正答:産生量は毎分2〜3 μLである。
房水は毛様体で作られ、後房から瞳孔を通って前房へ流れ、隅角から出る。
Zinn-Haller動脈輪を形成するのはどれか。
正答:短後毛様動脈
Zinn-Haller動脈輪は、短後毛様動脈の枝が視神経乳頭のまわりで作る。
角膜の中で最も厚い組織はどれか。
正答:実質
角膜は外から上皮、Bowman膜、実質、Descemet膜、内皮の5層。
まつわり距離が最も長いのはどれか。
正答:下斜筋
まつわり距離は、筋が眼球に接している長さ。下斜筋が最も長い。
計算
1 m離れたところで光が1 cmずれたときの角度[Δ]はどれか。
正答:1
1Δは、1 m先で1 cmずれる角度。
小数視力0.1のlogMAR値はどれか。
正答:1.0
logMAR値は、小数視力の逆数の常用対数。
5 m用Landolt環単一視標を用いて2.5 mの距離で0.6視標まで正答できた。視力はどれか。
正答:0.3
視力=視標の値×検査距離÷規定の距離。
検査・色覚
涙液層の安定性を評価する検査で正しいのはどれか。
正答:涙液層破壊時間〈BUT〉
BUTは安定性、Schirmer試験・綿糸法・メニスカスは涙液の量を見る。
先天色覚異常の確定診断に用いるのはどれか。
正答:アノマロスコープ
確定診断はアノマロスコープ。検出は石原表、程度の判定はパネルD-15(強度か中等度以下か)。
羞明を伴うのはどれか。
正答:杆体1色覚
杆体1色覚は錐体が働かず、羞明・視力低下・眼振が特徴。
薬剤
副作用として白内障を引き起こす薬剤はどれか。
正答:副腎皮質ステロイド薬
副腎皮質ステロイド薬の長期使用では、後嚢下白内障と眼圧上昇に注意する。
オキシブプロカイン塩酸塩の作用はどれか。
正答:角膜知覚が低下する。
オキシブプロカインは点眼の表面麻酔薬。
縮瞳作用があるのはどれか。
正答:ピロカルピン塩酸塩
ピロカルピンは瞳孔括約筋のムスカリン受容体を刺激して縮瞳させる。ほかの4つは散瞳薬。
疾患
甲状腺眼症で障害されやすいのはどれか。
正答:下直筋
甲状腺眼症で障害されやすい筋の代表は下直筋。頻度の順位は報告によって違いがある。
治療に抗VEGF薬を使用するのはどれか。2つ選べ。
正答:加齢黄斑変性・糖尿病黄斑浮腫
抗VEGF薬は、新生血管や黄斑浮腫に使う硝子体内注射。
サルコイドーシスでみられるのはどれか。
正答:両側肺門リンパ節腫脹
サルコイドーシスは両側肺門リンパ節腫脹とぶどう膜炎。
眼球運動・訓練
潜伏眼振で誤っているのはどれか。
正答:緩徐相は速度増加型である。
潜伏眼振の緩徐相は速度減少型。速度増加型は乳児眼振の特徴。
不同視弱視に対する視能訓練で正しいのはどれか。
正答:完全屈折矯正ののち健眼遮閉を行う。
弱視の訓練はまず完全屈折矯正。そのうえで健眼遮閉を行う。
右方視時に左眼が内上転した。考えられる麻痺筋はどれか。
正答:左上斜筋
上斜筋は内転位で下転させる筋。麻痺すると内転時に眼が上がる。